活躍する先輩たちからのメッセージ

活躍する先輩たち

応用生命化学専攻・応用生命工学専攻を目指す皆さんへ

三浦 大樹さん 2022年度 修士課程修了
中外製薬株式会社

私は、本大学の農学部生命化学・工学専修を卒業し、大学院では応用生命化学専攻に進学しました。

この専攻は、微生物学、有機化学、植物科学、食品科学、分子生物学といった幅広い分野が結集しています。私はもともと生命現象全般に興味があり、学部生の時は講義や学生実験を通じて、農芸化学を手広く学んできました。その過程で、「植物が異種と同種を識別する仕組みを解明したい」という理想を抱き、生物有機化学研究室に所属することを決め、修士過程では雌しべが異種の花粉を認識・排除する仕組みを解明する研究に取り組みました。研究室では、植物科学の専門性に加えて生命科学全般の知識を深めることができ、企業研究員となった今も研究の礎となっています。

私は現在、中外製薬の研究所にて創薬研究に従事しています。本専攻・専修で細胞実験や実験動物について学んだ経験が日頃のスムーズな研究理解に生きていると感じます。また、画期的な創薬アイデアを生み出すためには、生命現象そのものへの理解を深化する必要があり、専攻で幅広い分野から学んできた知識が活かされています。所属部署では本専攻のOB・OGの方々とお話しする機会も多く、卒業後も多くのと繋がりを持てることも本専攻の魅力の一つだと思います。

これから修士課程に進む皆さんの中には、自分の興味や将来像に明確なイメージが描けていないかもしれません。何かに真剣に取り組む中で、それまで見逃していた視点や新たな可能性に気づくことがあると思います。そのような気づきを経て、その時々柔軟に多様な進路を選んでいくことが、この専攻では可能であるということをお伝えしたいです。

新たな一歩を踏み出す皆さんの大学院生活が素敵なものになることを祈っています。