【応用生命工学専攻】
生物分子工学大講座
基幹講座

主要な研究テーマ
- 1. 生物活性物質生合成酵素の機能解析と構造基盤の解明
- 2. 生合成酵素遺伝子を用いた新奇生物活性物質の開拓
- 3. 新規シグナル物質を介した微生物間相互作用の解明
- 4. 翻訳調節に基づく新規物質生産法の開発
研究室メッセージ
生物は、多様な化学構造を持ち様々な生物活性を示す天然化合物を創り出します。その構造多様性は、生合成酵素による何段階もの触媒作用によって構築されます。近年では、生命情報科学や分子生物学の手法を用いながら天然化合物の生合成遺伝子を取得し再構築することで、新しい化合物を人為的に生物生産することが可能になりつつあります。このような生合成システムの再構築は生物の新しい分子育種法であり、新しい天然化合物を見つけることが難しくなってきている現在、たいへん注目されています。一方で、生合成システムの合理的再構築による化合物の生物生産を考えた場合、各反応を触媒する酵素の理解はまだまだ十分とは言えません。このような背景のもと私達は、微生物の遺伝子が持つ限りない未知の機能を発見し、その基本原理を解明することで、新しい有用化合物の創製や微生物における新しい現象の発見を目指しています。また、明らかにした基本原理を組み合わせることで、微生物間の複雑な相互作用の理解にも挑んでいます。かけがえのない生物資源である微生物やその遺伝情報を詳細に解析することで、新たな研究領域の開拓・応用利用へと繋げていきます。