バイオサイエンスの魅力

専攻長のメッセージ

応用生命化学専攻・応用生命工学専攻の前身である「農芸化学科」が、東京大学農学部のルーツである農学校に設置されたのは1877年であり、実に138年も前の出来事ということになります。1994年、大学院重点化に伴う改組によって、「農芸化学科」という名称はなくなりましたが、両専攻の大部分の教員は自分たちのアイデンティティーは「農芸化学」にあると考えています

「Rome was not built in a day.(ローマは一日にして成らず)」という諺がありますが、現在の応用生命化学専攻・応用生命工学専攻が100年を優に超える歴史の上に成り立っていることに思いを馳せることは、両専攻で現在行われているバイオサイエンス研究を考えるうえで非常に重要であると思います。「農芸化学」とは、生命・食・環境に関わる、基礎から応用をまでを含めた幅広い学問・研究領域であり、生み出される成果の独創性の高さも、その特徴の1つと言えると思います。

このような農芸化学の魅力はこのHPの随所から感じていただけると思いますが、ここで1つ強調しておきたいことがあります。それは農芸化学の「柔軟性」です。基本的に「実学」である農芸化学はこれまで時代の要請にあわせて発展してきました。時代とともに変化してきたと言ってもいいでしょう。その柔軟性、懐の広さが農芸化学、つまり、応用生命化学専攻・応用生命工学専攻の特徴でもあるのです。

「21世紀は農の時代である。」と言われていますが、「新しい農芸化学」が社会に貢献できるチャンスは益々広がっています。そして、これから、その新しい農芸化学の1ページ1ページを作っていくのは、まさに今これを読んでいる若い皆さん方なのです。両専攻の教員一同、熱意ある皆さんの参加を心待ちにしています。我々と一緒に、人類の明るい未来のために大きな仕事に取り組もうではありませんか。決して大げさな話として言っているわけではありません。どうか自分の力を信じて、情熱をぶつけていただきたいと思います。

平成27年5月
平成26-27年度 応用生命工学専攻長 大西 康夫

研究室内で学生達から生活面での不満を聞くと、冗談ながら「縄文人の苦労を考えよう」と応えます。
当時、人間は生き抜いていくことに生活活動の中心をおいていました。今現在、我々は昔の人から見たら王侯貴族のような生活をしています。

雨風、暑さ寒さをしのいで体を休めることのできる場所も容易に手に入りますし、蛇口をひねれば水道だけではなく温水までも出てきます。温めればすぐに食べられる状態の食品もあるし、日常、食糧の不足を感じることがないばかりか、その質についても選べます。

しかし現在の世の中においても、我々は多くの不便や不安を抱えています。未来の学生が生活に不満を述べたときに、「21世紀の人々の苦労を思え」という教員は現れるのでしょうか。それとも「21世紀はよかった」と言うような世の中になっているのでしょうか。

両専攻では、食と生活を中心に現在の質を維持しつつより高めるための問題点を解決していくことを主眼として研究を行っています。化学的・生物学的な技術を用いて、高質な生活を確保するための問題点を解析しその解決策をどのように提供するか、また自分が興味を持った基礎研究をおこないつつ得られた成果をどのように応用するか、どちらの場合でも研究対象は大きく広がっています。

我々の専攻では、これら研究対象に飛び込んで、未来の学生が「あの不便な21世紀の世の中には戻りたくない」と思える未来を築くための技術を積み上げていきたい皆さんを待っています

平成25年4月
平成25-26年度 応用生命化学専攻長 浅見 忠男

ページの先頭に戻る

©東京大学大学院農学生命研究科応用生命化学専攻、応用生命工学専攻 All Rights Reserved.